お昼下がり、澄み渡る青空がきれいで、思い切って近所の公園へきてみた。
瑞々しい外気や新緑の香りが気持ちいいみたい。わが家のお姫さま、ご機嫌がよろしい。
「今日がお出かけデビューだね。
こうやってお散歩するの。ずっとママは憧れてたのよ」
そうささやくと、天使のような笑顔を浮かべてくれる。その表情に心安らぎ、言葉をつづけた。
「パパと二人で、よくお散歩した場所なの」ベビーカーに寝転びながら、今度は黒い瞳できょとんと見つめ返してくる。クスッと笑い、私は声を継いだ。
「ここへ親子でお出かけできる日がくるなんてね」
あなたが誕生すると知ったとき、すっごくうれしくて、でもちょっぴり不安もあった。数ヶ月前なのに、はるか昔のことのよう。
ぷくぷくした小さな手にそっと触れ、私は愛娘の温もりをたしかめる。
そのとき、春らしい柔らかな風がそよいだ。顔を上げ、見慣れた公園の風景を眺めた。
これからはじまる、家族三人の日々。そこにあなたがいるだけで、特別な風景に変わるのかも。
淡くふくらむ予想図に、私はよろこびをかみしめる。